子供を通信制高校に通わせたいけど、学費が不安……と考えていらっしゃる方も多いと思います。
通信制高校は、全日制の高校に比べて費用が掛かりません。
たとえ生活保護世帯であったとしても、支援制度を利用すれば学費やそれ以外の負担金を減らすことも可能です。
この記事では、具体的にかかる金額から減額になる制度まで詳しく解説しています。
最後にはおすすめの高校も紹介していますので、悩んでいる人は参考にしてください!
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通信制高校の学費はどのくらい?
通信制高校の学費は公立高校で5万円程度、私立高校で25万円以上と言われています。
私立高校は学校ごとに学費が様々なので100万円をこえているようなところもあります。
全日制の高校よりは金額が安いところが多いですが、基本的に私立校の金額は高くなっていますよね。
それなら、できるだけお金がかからない公立の高校に入れたらいいのか!と思った人、ちょっと待ってください。
公立高校よりも、私立高校の方が最終的にお金は無駄にならないかもしれません。
公立の高校は卒業率が低い
金額だけであれば公立の通信制高校が断然お得ですが、公立の通信制高校は卒業率が非常に低いです。
公立校の卒業率は約14%、私立校の卒業率は約33%です。
通信制高校には学年の概念がほとんどないので、卒業率は全体の生徒のうち何人がその年に卒業したのかという割合になります。三学年分の生徒がいるので卒業率を三倍して100%に近いほど卒業率が高いということになります。
卒業ができなければいくら公立高校が安いと言っても無駄な費用になってしまいます。
公立高校で、卒業率が私立高校の半分程度しかない理由は何なのでしょうか?
完全自主性の厳しさ
通信制高校では、授業は基本的に各個人で進めます。
自分を律して、時間を確保して面倒くさい授業を進めるというのは、かなりの意志がなければやっていけません。
私立高校は教員の数が少ないので、やっていない生徒へ声かけを行ったりするところが多いですが、公立高校は教員数が足りていないため個人に手厚い対応がされません。
個人で学習ができている前提で学校側も対応するため、卒業ができない生徒が多いのです。
柔軟な対応ができない
私立高校に比べて、公立高校では生徒一人一人に柔軟な対応ができません。
その理由は先ほど話したことや、学校が国や県主体で動かされている、ということが挙げられます。
例えば通学して授業を受けなければならない「スクーリング」に、家庭の事情で参加できない生徒はすぐに単位をあげられない、ということもあり得ます。
私立高校では多少の事情であれば融通が利く場合が多いので、単位が取れないというケースも減ります。
以上の理由から、基本的に公立高校よりも私立高校をおすすめします。
狙うなら私立の安いところ
私立高校でも、学費が高いところから安いところまで千差万別です。
その中で安いところを選ぶのが、最もコスパよく確実に高卒資格を得る方法です。
多少通うことができなくても柔軟に対応してもらえますし、制度を利用すればかかる費用をぐっと抑えることも可能です。
通信制高校は全日制の学校よりお金を節約できる
私立高校は高いと説明しましたが、それでも全日制の高校に比べたらお金はかかりません。これは学費の面でも、それ以外にかかる教育費に関してもです。
学費が安いというのは何となく理解できると思いますので、それ以外の観点で費用が掛からないことを解説します。
課外演習が必須ではない
修学旅行のような課外演習が全日制の高校では必須ですが、通信制高校では必須ではありません。
そもそもの旅行代の上に色んな準備が必要なので、かなりの出費がかかる行事です。
子供とも相談しないといけませんが、費用を抑えることは可能です。
通学費がかからない
地方に住んでいる人は近隣の高校に自転車化徒歩で通学することになると思いますが、都心に住む人の通学方法は電車を使うことが多いです。
全日制の高校に比べて通学回数が少ない通信制高校では、通学費を抑えることも可能です。
ただ、学校によっては週五回通うような学校もあるので、通学頻度の確認は必要です。
アルバイトをしながら通う人も
通信制高校は、ほとんどがアルバイトを禁止していません。
これは金銭面に不安がある家庭が多いという理由のほかに、生徒の社会で生きる力をはぐくむ目的もあります。
渡欧全学業がおろそかにならない程度働くのが基本ですが、自分で学費を稼ぐことも可能です。
生活保護受給者が受けられる仕組みは?
通信制高校の学費を抑えたいと思っている人に使える制度はいくつかあります。
生活保護を受けている家庭であればほぼ間違いなく利用できる制度です。
最大で学費が半額になることもありますので、確認しておきましょう。
高等学校等就学支援金制度
「高等学校等就学支援金制度」は国公立・私立を問わず高校に通う生徒が対象で、1世帯あたりの収入に応じて国が学費を支給する制度になっています。
全国ではおよそ8割の生徒が対象になっているほどの制度です。
2020年の制度改正によって、私立学校に通う年収約590万円未満の世帯の生徒であれば誰でも一律の支援が受けられるようになりました。
上限未満の授業料であれば、無料で通うことができます。
ただ、通信制高校でこの制度が利用できるのは48か月間だけです。学校に通っていなかった期間がある人は適用されないこともあるので、注意しましょう。
高校生等奨学給付金
授業料以外の、教科書代や教材費、通学用品や修学旅行費用などに充てるために世帯構成等に応じて給付されるものです。
支給される金額は世帯収入によって異なりますが、一例では基本私立の通信制高校に第一子を通うわせるのであれば年額52,600円もらえます。
高校生を対象とした奨学給付金は、多くの自治体で返還不要となっていますので、将来的に負担になることもありません。。
生業扶助
最低生活費に上乗せして支給されるもので、学費や教材費に充てることが可能です。
この生業扶助は扶助してもらうために、就学意欲、勉学する能力、勉学する場所を証明することが必要です。
高校に進学することで自立した生活を送れるようになると判断された場合に支払われますので、誰でももらえるわけではありませんが、もらえると負担はさらに軽くなります。
おすすめの高校は?
それでは、私立高校の中でも学費が安く済む学校を紹介します。
就学支援金を差し引いた金額も記載しているので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
鹿島学園webスクール
年間学費は245,000円で、就学支援金を差し引いた学費は124,700円になります。
鹿島学園webスクールの魅力は、通学できる学習センターが全国に300ヵ所のセンターという多さです。
交通費もかからないので、通学費も抑えることができます。
また、最低通学日数は年数回ということもあって、非常に通いやすい学校になっています。
N高校
通信コースの年間学費は253,000円で、就学支援金を差し引いた実質的な学費は132,700円になります。
専門コースが充実しているので、将来的な進路をイメージしている人には通うことで力になります。
またオンライン上で担当の講師が一人一人について学習指導をしてくれるという手厚いサポートを受けることもできます。
NHK学園高校
年間学費は272,000円で、就学支援金を差し引いた学費は150,700円になります。
NHK学園は「誰でも入学しやすく、学びやすい通信制高校」をモットーにしていて、教材もNHKラジオを使っています。
PC授業にも対応をしていて自由度が高い学校です。
しかしその一方で、キャンパス数が少ないので日本全国どこからでも通えるというわけではありません。地方に侍従している人は注意してください。
生活保護を受けながらでも通信制高校には通えます!学費の安い私立高校を目指そう!
生活保護を受けている家庭でも、学費が安くなる制度や学校を選べば通信制高校には安く通うことが可能です。
そのため、費用が掛からない公立高校よりは手厚い対応を受けられる私立高校の方がよいでしょう。
ただ将来進学したいのか就職したいのかにもよって、どの学校に通うかは変わってきますので、きちんと目標を定めて学校選びをしておくことが大切です。