高校は卒業したいけど、どうしても学校に行くのがつらい。
行かなきゃとは思っているのにどうしても体がついていかない。
そんな風に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
在宅などでの自主学習がメインの通信制高校でも全く登校しなくていいわけではなく、スクーリングといって学校に登校して受ける授業もあります。
ここではスクーリングに行かないとどうなるのか、そしてスクーリングにいけないときはどのように対処すればいいかなどを紹介していきますので参考にしてみてください。
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スクーリングをストレスに感じる生徒は多い
通信制高校に通う生徒の中には、実際に学校へ通って受けなくてはいけないスクーリングの授業をストレスに感じてしまう人も多いです。
家庭環境や生活リズム、前に通っていた学校での問題など事情は様々ですが、このスクーリングがネックになって、時には卒業を諦めてしまう人もいます。
通信制高校にはひきこもりや不登校を経験している学生も多くいますから、できるだけ通学をしたくない事情を抱えている人も多いといえます。
スクーリングは必ず受けなければいけないのか
結論から言えば、スクーリングは卒業のために必ず必要です。
卒業するための条件の一つとして30単位以上のスクーリングが必要になりますから、全く学校に登校せずに通信制高校を卒業することはできないでしょう。
スクーリングに含まれるもの
スクーリングには文化祭、体育祭、修学旅行、遠足、ホームルームなどの学校行事が含まれます。
教科によっては参加必須のものもあれば、スクーリングが必要ない選択科目もあるので、最低限のスクーリングのみで済ませるためには科目選択の時点で調節するようにしましょう。
スクーリングに行かなかった場合はどうなるのか
実際にずっとスクーリングに行かなかったらどうなるのかについて解説していきます。
通信制高校に留年はない
通信制高校にはそもそも留年という仕組みがありません。
ただ、卒業の条件の一つとして3年間は高校に在籍していなければいけないという決まりがあります。
そのため基本的には3年をめどにすべての単位の修得を目指すことになります。
単位の修得が遅れても留年はしませんが、その分卒業までの期間が延びると考えていただければ大丈夫です。
最悪の場合は退学
3年で単位を取り切れなかったとしても退学になることはありませんが、その状況があまりに長期的に続くようであれば卒業の見込みがないということで最終的には退学するしかなくなってしまうこともあります。
スクーリングに行けないときの対処法
ではスクーリングにいけないときの対処法にはどのようなものがあるのか紹介していきましょう。
学校や教師に相談する
まずは退学にならなってしまわないよう、スクーリングができない状況であることを学校や教師に説明しましょう
そして卒業する意志があることを伝えたうえで、状況を改善するために何ができるかを相談します。
登校時の生徒を一番近くでサポートできるのが教師ですから、より実践的な支援について検討することが可能です。
スクーリングの少ないコースへ切り替える
通信制高校にはいくつかのコースがあり、入学時に自分が進むコースを選択していることが多いです。
もし今選んでいるコースよりも、必要なスクーリングが少なくて済むものがあれば、学校にコース変更が可能か相談してみましょう。
入学当時自分がどんなコースを選択したか、ほかにどんなコースの選択肢があったのか覚えていないときも、念のため確認してみましょう。
スクーリングをまとめて受けるようにする
スクーリング30単位分と聞くと、何日も学校に行かなくてはいけないようなイメージがあるかもしれません。
しかし、実は1日の中でスクーリングの授業を集中的に受けることで、数回の登校でスクーリングの単位を受けきることもできます。
単位数は変わらず、登校数を減らすことができるということですね。
その分内容の濃い1日となりますが、登校日数を減らしたいときにはスクーリングをまとめて受けるのがおすすめです。
合宿型のスクーリングもある
通信制高校では合宿型のスクーリングができるところもあり、キャンパス以外の場所に遠出して、旅行のような感覚で泊まり込みで行われます。
学校というイメージから離れて気分を変えたいというときにもおすすめです。
スクーリングを受ける時間を見直す
通学自体が負担になっている場合には、一度スクーリングを受ける時間を見直してみましょう。
通勤通学で公共交通機関が込み合う時間をさけたり、季節ごとに過ごしやすい気温のタイミングで出かけることで、外出のハードルが下がり登校のストレスも軽減されることがあります。
医療機関を受診する
精神的に追い詰められてしまっている時や、気分が悪くなるなど体への症状が出ている時など。
自分ではどうしようもないと思った時は専門の医療機関を頼るのも一つの方法です。
いきなり医療機関に行くのが不安というときは、まずは家族など身近な人に、つらい状況にあることを相談して判断を仰いでみてもいいでしょう。
休学する
気力の回復や気持ちの整理に時間が欲しいという場合には休学をすることもできます。
一度学校から離れて十分に休息をとることで、状況が改善することもあります。
もし退学をしてしまうと、その学校へもう一度戻ることは難しかったり、中には受け付けないということもありますから気を付けましょう。
スクーリングの少ない通信制高校に転校する
通信制高校の中にはインターネットを活用した教材などを積極的に使うなどしてスクーリングを減らすようにしているところもあります。
もし今の学校が、校風としてスクーリングを多く取り入れていて、減らすことは難しいという場合には転校を検討してみてもいいかもしれません。
スクーリングに行きたくない理由を考えてみる
ここまで、スクーリングにいけないときの対処法について解説してきました。
ただ、状況を根本的に改善していくためには、人それぞれのスクーリングに行きたくない理由を見つめなおすことも大切です。
自分にとって原因となっているものは何なのか、それを知ることが最適な対策するためには大切なのですね。
例えば人に会いたくないからという理由でも、なぜ会いたくないのか、という部分をさらに具体的に知っておくことが重要なのです。
スクーリングに行きたくない理由として多いものを例として紹介しますので、自分はどうか、あてはまっていることはないかを考えながら、自分の気持ちと向き合うヒントにしてみてくださいね。
親や周囲の顔色を気にしすぎていないか
迷惑をかけてはいけない、期待に応えなくてはいけないとプレッシャーを感じていませんか。
それは自分の気持ちより周りの人の考えを優先しすぎてしまっている状態とも言えます。
学校に行きたくないと思っている自分自身をまずは受け入れ、周りがどう思っているかは一度頭から追い出しましょう。
そうでなければ、自分の正直な気持ちに向きあうことは難しいものですからね。
勉強に自信がなかったり、成績が伸びないことに悩んでいないか
スクーリングに行くと当然ですが先生がいますね。
先生から勉強の進捗などを聞かれることが怖いという気持ちはありませんか。
まだできていないんですと答えるのが恥ずかしい、できていないことを指摘されたくないという気持ちはないでしょうか。
それは成績が伸びなくて悩んでいたり自信がなくなっている状態かもしれません。
ですが、成績が伸びないのはあなた自身ではなく勉強の仕方に問題がある可能性があります。それこそ先生の専門分野ですから、一度相談してみることで状況も好転していくかもしれません。
特定の会いたくない人がいるか
特定の生徒などと対人関係のトラブルを抱えていませんか。
学校に相談してみることで登校のタイミングや席の位置などを配慮してくれることもあります。
誰でも性格の合わない人がいるのは当たり前のことですから、自分が合わせることばかり考えなくても大丈夫です。
無理のない距離感で過ごせるよう相談してみましょう。
無気力状態になっていないか
登校したくないというよりは、勉強自体に身が入らない、気力がわいてこないという感覚はありませんか。
そういった場合には一度学校や勉強と距離をとってゆっくりと心を休める時間が必要かもしれません。
そんなことをしたら卒業が遅れてしまうと思ってしまうかもしれません。
しかし今の状態で過ごすよりも、しっかりと心を回復させて切り替えて勉強に臨むことができれば、結果的に早く卒業することができるかもしれません。
スクーリングに行くメリットについて考えてみる
スクーリングに行くことに対してマイナスイメージしか持てないと、どうしても気持ちが下がってしまいます。
スクーリングに行くことのメリットについても考えてみるようにしましょう。
似た境遇の分かり合える友達に出会える可能性が高い
もし前の学校でつらい思いをしたり、心に傷を負った経験がある方は、スクーリングに行くことで似た境遇の分かり合える友達に出会える可能性が高いです。
その経験は体験した者同士でなければわからないこともありますから、そういった部分を共感しあえる友達がいることで、そこからの学校生活を楽しむきっかけにもなります。
学習面に不安がある場合は先生に直接質問ができる
学習面での不安がある場合、スクーリングに行くことで先生に直接質問ができます。
初めは勇気が必要かもしれませんが、1度先生と打ち解ければ質問もしやすくなり家での勉強もはかどります。
先生に会いにスクーリングに行く、という感覚で行ってみるのもいいかもしれませんね。
まとめ
通信制高校に行きたくないときはどうすればいいのか。
スクーリングにいけないときの対処法について解説しました。
自分がなぜスクーリングに行きたくないのかによって対処法も違ってきますから、焦らず自分の気持ちに向き合うことで、最適な対処法を選んでいただけたらと思います。