通信制高校とサポート校の違いとは?

高校生、サポート

通信制高校への入学を検討されている方で、サポート校という学校に疑問を抱いている方はいませんか?サポート校というのは通信制高校と併用して通うことが多く、その名の通り通信制高校をサポートしてくれる学校です。
今回は「通信制高校とサポート校の違いとは何か」「サポート校に通う目的」についてご紹介します。

※本ページにはPRが含まれます。

通信制高校とサポート校の違い

まずは通信制高校とサポート校の違いをご紹介します。
通信制高校とサポート校には明確な違いがあるので、混合して考えている方は確認しましょう。

まずは概要をまとめたものから見ていきましょう。

サポート校とは「塾」のようなもの。塾に通っていても高卒資格が貰えないのと同じで、サポート校だけ通っていても高卒資格は得られません。

サポート校に通う場合は、必ず通信制高校への入学もセットになります。

全日制の生徒さんが、学校の授業だけでは理解しきれず、塾でそれを補うのと同じイメージ。

ただし、通信制高校に通う生徒さん向けのサポート校は、色んな特徴を持つところが多いです。

大学進学に特化しているところ、芸能関係や漫画・アニメの勉強に特化しているところ、美容師やパティシエなど専門学校さながらの授業が受けられるところ、発達障害等を持っている生徒さんの支援に特化しているところ…。

実に色んなところがあります!

高卒資格は通信制高校で、夢への道はサポート校でという通い方が出来ます。

以上が通信制高校とサポート校の違いの簡単なまとめです。

それでは以下から、細かく説明していきます。

サポート校とは?

サポート校とは学校教育法で「高等学校」として定められていません。そのため、サポート校に通うだけでは、高等学校を卒業したとは認められず、高卒認定資格を取得することはできないのです。

<有名サポート校一例>※学校名をクリックすると、詳細ページに飛びます。おおぞら高等学院:サポート校の中では一番有名でキャンパスも多数。比較的、「生徒がきちんと学習できるようなるためのサポート」や大学進学サポートに力を入れていますが、マンガイラストコースもあります。

代々木アニメーション学院高等部:専門学校として有名な代々木アニメーション学院の高等部です。アニメ・漫画・ゲーム・声優などの勉強に特化しています。

運営母体は学校法人

サポート校は、予備校、専門学校などの様々な教育関連の法人によって運営されているため、学校によってサポート校の特色は様々です。
予備校が運営していれば学習塾に近いサポート校として、高い進学率を誇っています。専門学校が運営していれば専門科目が充実し、卒業後も専門学校へ入学しやすい制度を取り入れているサポート校が多いです。

学費は通信制高校の倍かかる

サポート校は高等学校として定められていないため、サポート校へ入学する場合は併せて通信制高校にも入学する必要があります。
サポート校は通信制高校と同等の学費がかかるため、通信制高校の倍の学費が発生します。
サポート校とセットで通える通信制高校もあるため、そのような場合は学費が多少安くなります。

通信制高校とは?

通信制高校とは、学校教育法で「高等学校」と定められています。そのため、レポートやスクーリング、試験を受けて単位を取得すれば高校卒業資格を取得することができます。

<有名通信制高校一例>※学校名をクリックすると、詳細ページに飛びます。鹿島学園高等学校:私立の通信制高校の中では学費が安いことで有名なのは鹿島学園高等学校。華美さはないものの、先生や学校の雰囲気があたたかくて優しいと評判。

学校法人佐藤学園 ヒューマンキャンパス高等学校:専門学校のような通信制高校として注目を集めています。芸能やアニメ関連だけでなく、地方公務員を目指すコースから、ドルフィントレーナーコースまで、100種類以上の職種に繋がる多彩なコースが凄い!

運営母体は自治体か高等学校

公立の場合は自治体が運営し、私立の場合は高等学校が運営しています。
以前、通信制高校は全日制高校や定時制高校に併設されていることが多かったのですが、通信制高校の需要が高まったことにより独立した通信制高校が増えました。

学費は公立と私立で異なる

通信制高校の学費は公立と私立で異なります。公立の通信制高校は1単位当たり180円~1200円あたりであるのに対して、私立の通信制高校は5000円~12000円あたりと5倍以上の差があります。
しかし、サポートには通わず、通信制高校単体で通うことを考えれば学費はそこまで負担にならないでしょう。
公立と私立では卒業率も大きく変わるので、中退は避けたいと考えている方は私立の通信制高校に通うことをおすすめします。

サポート校に通う目的とは?

そもそも高い学費を払ってまで通信制高校に通う意義とは何なのでしょうか?その理由は通信制高校の卒業率にあります。
全日制高校に比べて通信制高校の卒業率は大きく下回ります。

卒業率
公立 11.7%
私立 35.6%

この卒業率をカバーするためにあるのがサポート校です。
通信制高校は登校日数が年に数回だけというところもあります。それではモチベーションも学力も上がりくいですよね。
サポート校では、通信制高校に通う生徒の学習面はもちろん、精神面生活面までサポートするため、最後まで高いモチベーション維持しながら登校することができます。

サポート校に通うメリット

通信制高校だけでなく、サポート校へ通う必要がある方は卒業資格を取得したいと考えているけれど、挫折しないか不安を抱いている方です。

進学したい方のための卒業資格取得と受験サポート

通信制高校卒業後、進学したいと考えている方は卒業資格が必要です。中退をしてしまうと大学受験をする前に高卒認定試験を受けなければならず、受験勉強の負担になります。
卒業資格の面だけでなく、進学に強いサポート校は進路指導受験対策にも力を入れています。
卒業資格の面でも受験対策の面でも、サポート校に通うことは大きなメリットになります。

不登校経験者に手厚い登校サポート

不登校経験者はスクーリング日に登校することができず、挫折してしまう方が多いです。通信制高校卒業にあたり、レポートよりも試験よりも重要なのがスクーリングと言われています。(スクーリングに関してはこちらの記事をご覧ください。⇒『通信制高校のスクーリングとは?
サポート校はカウンセラーが常駐し、生徒や保護者の相談に乗ってくれるため、問題や悩みがあっても解決しやすい環境がつくられています。
卒業まで最短でも3年は通わなければならないので、このようなサポート体制が整っていると心強いですよね。

働きながらでも学校へのモチベーションを維持できる

働きながら通う方は、体力的にも精神的にも学校へのモチベーションが上がりにくいです。そんなとき勉強面や生活面を支えてくれるのがサポート校です。
学習計画を一緒に立てたり専門科目で学習への意欲を掻き立てたりと、学校が負担ではなく楽しみになるような支援を行います。

通信制高校とサポート校の一番簡単な見極め方

色々調べていると、どこが通信制高校で、どこがサポート校だったか、分からなくなってしまいがちだと思います。

そこで、一番簡単な見極め方法をお教えします!

「高等学校」とついてたら通信制高校

「●●学校」と名前をつけていいのは、国や自治体から認可が貰えているところだけです。

つまり、●●高等学校という形の名前になっていたら、それは100%サポート校ではありません。

例えば鹿島学園高等学校や、第一薬科大学付属高等学校通信制課程など、通信制高校なら私立公立問わず、高確率で名前に「高等学校」がついています。

逆にトライ式高等学や、日本文理学院高等部や、東京国際学園高等部など、これらは全てサポート校です。

たまに例外もある

例えば、神村学園高等部は「高等学校」とついていませんが、通信制高校です。

名前に「高等学校」とつけられるのは通信制高校だけの特権ですが、絶対に「高等学校」の文字を含まないといけないワケではありません。

つけたくなければ、つけなくてもOKです。

例えば神村学園は全日制高校としての歴史が長く、その伝統に則るためにつけてないのだと推測されます。

しかし、そういった理由がない限りは、認可校であることを名前だけでアピール出来るチャンスを捨てる所は少ないです。

当サイトで紹介している通信制高校の中で、「高等学校」とついてない通信制高校は、神村学園だけです。

ほとんどないと言っていいぐらい少ないですが、たま~にはあるので、「高等学校とついてないところはサポート校」という覚え方ではなく、「高等学校とついてれば通信制高校」という覚え方を推奨します。