- 高校生の息子・娘がいきなり学校に通いたくないと言い出した。
- 不登校になってふさぎ込んでいる。
このような悩みを抱えている人も少なからずいるのではないでしょうか?
不登校の高校生は日本全国で約4万人いると言われているので、かなりの数の保護者の人が同じ悩みを抱えていると思います。
そのような人にとって、もっと知りたいのがなぜ不登校になったのかという原因に当たる部分かと思われます。
この記事では何が原因で不登校になるのか、不登校になった子供に対してどのような対応を取ればいいのか解説します。
無理に学校に行かせようとするのではなく、根本の原因を解決しなければならないということを理解していただけると思います。ぜひ参考にしてください。
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不登校になる原因はいろんな原因が積み重なって起こるもの
まず、不登校の原因は単一であることの方が珍しいです。
後程いくつかの種類に分けて紹介しますが、ほとんどの場合はいくつかの要因が重なってできるものです。
例えばいじめられて学校に行きたくないというケースでも、いじめにあうのは学校の成績が悪いからや友人との関係が悪化したからなどの要因が考えられます。
単に学校に行くのがだるいというケースでも、だるいにつながる要因があるはずです。
そのいくつかの要因が重なることで不登校につながるということを理解しておきましょう。
一度休んでからの「行きたくない」で長期化する
全ての不登校になってしまう原因として、一度休んでしまうことが問題です。
一度学校を休んでしまうと、脳が学校に行かないと楽だということを認識します。
わざわざ苦痛な環境に自分を置きたいと考える人はほとんどいません。
そのため、一度休もうと思ったのが二日休むことになり、だんだんと休む機関が伸びていって長期化するのです。
しかし、注意しなければならないのは一度目を休ませるなといっているわけではないということです。
不登校になるということは、子供は精神的に限界が近いことの証明です。
それを無理やり学校に通わせるのは状況の改善にはなりませんので、抜本的な解決をした方がよいでしょう。
一つの原因を解決することは意味がない
先ほど不登校になる原因は単一ではないと説明したように、一つの原因を解決したとしても他の原因が残っていることが多いです。
そのため、すぐに学校に行きたくなるわけではありません。
例えば先に説明したようないじめのケースだと、大人が監視していじめをなくしたとしてもそもそも友人関係の問題は解決していません。
いじめという直接的な要因が行われなくとも、学校に行きたくないという原因は残っているので、あまり一つの原因を解決することは意味がないとされています。
大切なのは、休んでいる本人が状況を受け入れてどう行動したいと思うかです。
主な原因は三種類にわけられる
不登校になる原因は単一ではないと説明しましたが、すべての原因を分類すると三種類に分かれます。「学校・家・本人」の三種類です。
「いじめが原因で学校に通うのが馬鹿らしくなった」ということであれば、学校の要因に本人の要因が絡んでいます。
何を解決すればよいというわけでもありませんし、本人から学校に行かなくなる原因を直接話してくれることもほとんどないと思います。
無理に聞き出そうとすれば「家族での不和」につながる恐れもありますので、原因を解明しようとしてはいけません。
じっくりと時間をかけて本人から動いてもらうことが大切です。
学校の要因
学校では人との交流が多く、不登校になる要因が多岐にわたります。
部活動や生徒会など様々な組織に属している人ほどぶつかる要因は多いですが他で発散することも多く、反対に特に学校活動をしていない人にとってはぶつかる要因は少なくてもぶつかったときに発散しづらいということもあります。
学校の要因の中でも絡んでいるものも当然あります。
友人関係の不和
「友人関係の不和」は、最も多い不登校になる要因です。
これはいじめがあるものからいじめを含まないものまで様々ですが、ほとんどの場合はいじめが絡むほどの大きな問題ではないです。
友人関係にひびが入って顔を合わせたくないという思いや、みんなから無視されて居場所がないといった気持ちから不登校になります。
当然、無視されるようになるまでに何か他で問題があった事が考えられるので、主要因ではないこともあります。
学業不振
「学業不振」は、友人関係の不和の次に多い要因です。
学生の本分は勉強とは言いますが、授業をしてテストを受けるというのが勉強の流れです。授業でも答えられずテストの点数も悪いとなれば学校に行く意欲もなくなってしまいます。
ずっと点数が悪い人よりも、短期間で急激に点数が下がってしまった人の方が学校に通いたくないと考えるようです。
また、学校のテストで点数を取るために授業を休んで勉強するという人も中にはいますが、そのまま学校に通わなくなってしまうことも多いです。
教師との不和
「教師との不和」は、意外と多くの人が経験している要因です。
友人関係の不和よりも当然起こるケースは少ないですが、違いは教師と生徒の間で上下関係があることです。
例えば部活動に所属している生徒と顧問の先生の間で起こる、やたら厳しい指導がいい例でしょう。先生に不満を持っている人は多いですが、上下関係がある分反論することはできません。
もちろん部活動以外の普通の学校生活の中でも目をつけられている生徒もいますし、それを不満に感じている他の生徒もいます。
どのケースにおいても、直接教師本人に口出しはできないことが問題です。
家の要因
家の要因の中には「家庭環境の急激な変化」や、「親子関係」が挙げられます。
いきなりの両親の再婚で義兄弟ができたといったケースや、親の不幸で学校に通う意欲が湧かなくなったというケースだと、その急激な環境の変化に耐えられない人もいます。
はじめはやむなく学校を休んでいたという場合でも、それが長期化すれば学校に行く必要はないと考える人もいます。
また、親子関係がうまくいかない場合は家の中でも居場所がないことの方が多く、引きこもりにまで発展している恐れがあります。
当然家の要因が主要因だったとしても、親子関係が悪化する理由は学業不振だという複数の要因がまたがっていることも考えられます。
本人の要因
本人の要因の中には、「無気力」「素行の悪化」が挙げられます。
特に無気力は友人関係の不和と並ぶほど不登校の要因の中でも割合が多くなっています。
友達が少ないわけでもないのに学校に行く意味が感じられないということもあります。
「なんで学校に行く気力がわかないのか」という根本的な要因を解決しないことには問題の解決につながらないので、無理やり行かせても意味はありません。
本人の要因も当然ながら他の要因と絡んでいることが多いです。
不登校になった子供にできる対応
ここまでで不登校になった子供がどのような原因で不登校になったのかを理解していただけたと思います。
何度も直接的な問題を解決するだけではなく、根本的な問題を解決する必要があると説明してきましたが、どのようにその問題を解決すればよいのでしょうか?
ついついやってしまいがちですが、不登校になった子供に怒って学校に通わせることはNGです。
子供が不登校になった時の対応を三つ紹介します。
- 無理に学校に行かせない
- 学校の先生と話して主要因を探る
- 時間をかけて見守る
一つずつ順に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
無理に学校に行かせない
最も重要なのが「無理に学校に行かせない」ことです。
特に無気力で学校に通わなくなった場合は無理やり学校に通わせようとする親も多いとは思いますが、それは甘えではありません。
ただ無気力であったとしても無気力になった要因が存在します。
直接的な理由を解決して満足できるのは親だけです。子供が抱えている悩みは何も解決していません。
なので、無理やり学校に行かせるのではなく、なんで学校に通うのか子供に考えさせることが大切です。やみくもに怒って学校に通わせるのはやめましょう。
学校の先生と話して主要因を探る
原因は一つだから知っても意味はないと思うかもしれませんが、「学校の先生と話して主要因を探る」ことも非常に重要です。
子供がなぜ学校に通わなくなったのか、学校での様子に変化はなかったかを知ることで、子供が何を望んでいるかわかります。もし学校生活や成績に変化がなければ原因は別にあるということになります。
しかし、ここで重要なのは学校の先生と話してということです。直接本人に聞いてはいけません。
直接本人に原因を聞いてしまうと学校にいけと言われているように感じる人も多いでしょうし、何よリ多感な高校生の時期に明け透けに事情を説明することも少ないです。
直接本人と聞くときは、必用最低限にしておきましょう。
時間かけて見守る
最後に重要なのが「時間をかけて見守る」ことです。
無理やり学校に行かせないということを実行すると、子供に学校に行く判断を任せることになります。当然すぐに気持ちの整理ができれば数日で学校に通うようになるかもしれませんが、思っている以上に長期化することも考えられます。
そのため、心配する気持ちもわかりますが、どっしりと腰を据えて見守ることも大事です。
親が焦っている気持ちは子供にも伝わりますし、そうなったら原因が解決していなくても学校にいかなくてはと考えてしまいます。
原因の解決ができていないと再び不登校になることもありますので、長い時間がかかることを見越して見守りましょう。
不登校になった原因はいろんな要素が絡み合っている。本人が問題をどう整理するか
高校生の子供が不登校になる原因はいろんな原因が絡み合っていることがほとんどです。
目先の「不登校」を辞めさせようとするのではなく、直接的な原因を理解して解決させることが大切です。
不登校になってしまった場合は無理に学校に行かせないように注意しましょう。