一般的には高校と言えば全日制の学校を思い浮かべる人も多く、比べて少数派である通信制高校は偏見を持たれてしまうことも。
しかし、時代の流れとともに通信制高校に対する偏見は消えつつあります。
この記事では通信制高校に対するイメージがどのように変化してきているのかと、改めて通信制高校に通うことのメリットについて紹介していきます。
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これまで通信制高校が持たれがちだったイメージ
まずはこれまで通信制高校が持たれていた主なイメージについてみておきましょう。
勉強が苦手な人が入るところ
通信制高校は全日制での授業についていけなかった人が入るところというようなイメージを持たれがちです。
または全日制の授業のペースに追いつけないなど、勉強が苦手な人が廃炉という印象があるようです。
全日制で問題を起こした人が入るところ
全日制高校で問題行動を起こした結果退学などの処分を受けた人、もしくは前に通っていた中学などで問題を起こして全日制高校に入学できなかった不良の生徒が、通信制高校には多いのではないかという印象があるようです。
コミュニケーションが苦手な人が多い
全日制の学校で集団生活を送ることに苦手意識を持っている、コミュニケーションが苦手な人が、登校の少ない通信制高校には多いのではというイメージもあるのですね。
コミュニケーションを避けるために通信制高校に転入することを逃げや甘えだと考える人もいます。
全日制より勉強が簡単
登校しての授業が少ない通信制高校での学習ではほとんど学力は身につかず、卒業しても実質中卒レベルと変わらないと思っている人もいるようです。
中には課題だけこなせば普段は勉強をサボっていても卒業できると思っている人も。
偏ったイメージを持つ人は減ってきている
ここまででお伝えしたような内容は、通信制高校についてのかなり偏ったイメージだといえます。
今でもこのような古い考え方を持っている方は少なからずいらっしゃるようですが、それでも通信制高校の知名度が年々高まっていることで、通信制に対する認識は変わりつつあります。
では通信制に対するどのような認識が改善されてきているのか説明していきましょう。
通信制は全日制で学べない人が仕方なく通う場所ではない
通信制は全日制に通うことができない訳ありの人が仕方なく入るところ、というようなイメージを持たれていましたが、この考えは偏見と言えます。
確かに通信制高校はいじめなどが原因で心に傷を負い、不登校や引きこもりを経験した生徒も多く受け入れしています。
しかしそれは仕方なくと捉えるのではなく、自分に合った学び方、自分らしくいられるための選択をしたということです。
全日制が普通と決めて、通信制は普通ではないとカテゴライズする感覚が今見直されているといえます。
双方の特色を理解したうえで両者を比べて、その結果目的をもって通信制を選ぶ方は多いのです。
生徒の求めるレベルにあったコースを選択している
通信制高校の学習レベルは低いのではないかというイメージもあるようですが、通信制高校では生徒の求めるレベルにあったコースを選択できるようになっていることも多いです。
高校を卒業するために最低限の勉強を望む生徒もいれば、進学を希望する生徒もいて、通信制高校には選択するコースに応じたサポート体制があるのですね。
全日制でも本人の意欲次第では、同じ授業を受けていても学力として身につく程度には差が生まれることもあるように。
通信制だからと言って学力が低いと思うことは偏った考え方ということができます。
高校卒業資格に優劣はない
通信制高校を卒業しても学歴を軽んじられて実質中卒のような扱いを受けるのではと心配する方もいます。
しかし、全日制であろうと通信制であろうと、取得できるのは同じ高校卒業資格です。
たとえ場バイトや就活の面接などでも、全日制の高校卒業資格取得者と、通信制の高校卒業資格取得者で対応を変えるということはできないのですね。
最近の通信制高校に対するイメージ
では、今では通信制高校に対するイメージはどのように変化してきているのか見ていきましょう。
時間を有効に使える
全日制に比べて登校日数が少ないのが通信制高校の特徴の一つです。
通学の時間がない分、有効に使える時間を多く確保することができます。
勉強以外の活動にももちろん使えますし、本来移動にかけていた時間を勉強に回すことができると考えれば、むしろ全日制よりも効率よく学習を進めていけると捉えることもできますね。
全日制よりも専門的な勉強ができる
通信制高校には様々な専門コースが設置されていることも多く、例えば英語専攻を選ぶことができたり、美容師や調理師の資格の取得を目指せるようなコースもあります。
全日制ではなかなかない専門的な課程を選択できることが認知され始めているのですね。
芸能人も多く卒業している
最近ではテレビなどのメディアで通信制高校にについて取り上げられることもあります。
芸能人で通信制高校を卒業していることを明かしている人もいますね。
通信制高校の認知度が上がったきっかけにもなり、通信制のメリットに多くの人が気づくきっかけにもなりました。
通信制高校に通うメリット
では改めて、通信制高校に通うことのメリットについて紹介していきます。
やりたいことと勉強の両立がしやすい
芸能人の例でいえば、芸能活動と高校卒業資格の取得を良質するために通信制高校が選ばれているということがわかります。
このように勉強以外でも何か力を入れて取り組みたいことがあるという方に、通信制高校は選ばれているのです。
計画性と自己管理の力が身につく
通信制高校の授業は基本的に在宅などでの自主学習がメインです。
全日制のようにあらかじめ時間割などが決められていない分、自分で学習スケジュールを組んで計画的に学習を進めていかなければ3年間での卒業が難しくなってしまいます。
通信制高校で学ぶうちに自然と自己管理能力が身に付き、進学するとしても就職するとしてもても役立つスキルを得ることができます。
高校から専門性の高い授業を受けられる
通信制高校には様々なコースが用意されていることも多いとお伝えしていましたが、このような専門分野に特化したコースは通信制高校にはなかなかありません。
高校卒業資格の取得を目指しながら、専門学校のような授業を受けることができるのも通信制高校の魅力の一つです。
通信制高校出身で偏見を感じる場面
それでもまだ、通信制高校出身であることで偏見を受けていると感じる人もいます。
偏見を感じるのはどんな場面なのか紹介していきます。
就職活動をするとき
就職活動をする際に面接官の対応が気になってしまう方は多いようですね。
履歴書に通信制高校卒と記載しているとほとんどの場合、なぜ通信制高校に入学したのか面接官に問われます。
それ自体は偏見ではありませんが、面接官が考え方の古いタイプの人だと、心無い言葉を使ったり偏った認識を感じさせる質問をされることもあるようです。
親や家族に通信制を反対されたとき
通信制高校に入学したいということを親に相談したとき、それを逃げや甘えだと捉えられ反対されることもあるようです。
なぜ通信制に行きたいのか、その理由や目的をしっかりと伝え話し合うことが大切ですね。
近所づきあいの中で
通信制高校は基本的に自主学習ですから、全日制の生徒が学校に行っている時間外出することもできます。
それを見た近隣の人の中には不自然だと感じる人もいるようですね。
また、平日に学校に行っていない子どもを近所の人に見られたくないと感じる親もいます。
肯定的な印象を持つ人が多くなってきている
通信制高校に通うことをむしろ肯定的に認識する人も増えています。
一例ですが紹介していきます。
力を入れて取り組みたいことがあるということ
勉強以外に力を入れて取り組みたいことがあるというとき、一方ではなくて両立という道を選ぼうとしている点を見て肯定的なイメージを乙人もいます。
それだけ情熱をもって取り組めることがあるということでもありますね。
目的にために学習方法を考えて選べる
多様な学び方の中で目的、目標のために自分で最適な選択を考えることができるのは立派なことです。
中学卒業時点や、高校半ばの段階ですでに将来のビジョンを明確に持っているということでもありますね。
まとめ
通信制高校に対してのイメージがどのように変化してきているかについて解説しました。
通信制高校の認知度は年々高まっていて、今では一般的にも学び方の選択肢の一つとなっています。
イメージだけで語ってしまうことがないよう、これを機に通信制高校についての認識を改めて見直してみましょう。